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2026.02.14

第22回 日本ミニチュアフード協会会員インタビュー【ひろぴぃさん】 | 日本ミニチュアフード協会

日本ミニチュアフード協会会員さんへインタビュー 第二十二回

樹脂や粘土などでできたミニチュアフード。その作り方を学べる日本ミニチュアフード協会(以下協会)の会員さんをインタビューする本ページでは、素敵な個性を持った作家や講師たちを深掘りし、読者の皆さまにお伝えしています。
第二十二回目は、パワフルで明るいオーラのひろぴぃさん。講師になって4月で丸4年。複数のカルチャーセンターでクラスを担当し、年齢も背景もさまざまな生徒さんと向き合いながら「作る楽しさ」を丁寧に伝えられています。
実はひろぴぃさんがミニチュアフード制作を本格的に始めたのは50歳のとき。約20年にわたる子育て中心の生活を経て「自分の時間」を取り戻したタイミングで協会と出会ったそうです。
そんなひろぴぃさんが協会の講師という道を選んだ理由は? パワーの源は? 春から新しいことを始めたいと考えている方にもぜひ読んでいただきたい、前向きなお話しをたくさん伺えました。

Q.まずは、ひろぴぃさんとミニチュアフードとの出会いから教えてください。小さな頃からものづくりなどをされていたのですか?
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
子どもの頃から、手芸やものづくりがとにかく好きでした。フェルトでマスコットを作ったり、刺繍をしたり…。「作ること」自体が、ずっと身近にありました。服飾の専門学校にも通っていたのですが、卒業後23歳のときには結婚し、その後出産を経て、気がつけば息子が3人。「女の子が生まれたら可愛いお洋服を作ろう」と妄想も膨らませていたのですが、3人とも甲子園を目指す野球少年で(笑)。実は、趣味に時間をしっかり使うことがなかなかできなかったんです。

Q.息子さんが3人とも甲子園を目指すほど本格的となると、かなりハード! 趣味に没頭するのは至難の業ですよね。
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
当時は野球の送迎や試合、遠征で、趣味どころじゃなかったです。長男が野球を始めるまでも、ほぼ年子の3人の子育てでバタバタの毎日でした。でも、その間も「作ることが好き」という気持ちはずっとあって、某出版社が発行しているキットを取り寄せて、台所の片隅で、子どもたちがドタバタしている横で作っていました。あれが、私にとってのストレス発散でしたね。

Q.そこから、趣味の世界を楽しむようになれたきっかけは何だったのですか?
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
一番下の息子の高校野球が終わり「これからは自分の時間が増える」と思えました。その後、コロナ禍になり仕事も少し落ち着いたタイミングで「何か趣味と実益を兼ねたことができたらいいな」…と思い、ネットで探していた時に協会の講座を見つけました。



Q.ものづくりの選択肢はたくさんある中で、なぜ日本ミニチュアフード協会だったのでしょう?
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
実は、以前にミニチュアフードの本を買って独学で作ってみたことがあったんです。でも、本を見ても全然うまくできなくて。「私には粘土は向いてないんだな」って思っていました。でも協会の講座を見たとき、技術を体系的に学べるカリキュラムがあり、さらに継続クラスや資格制度も整っていて…。「ここなら、ちゃんと学べそうだし続けられそう!」と感じたんです。ちょうど募集タイミングも合っていて、迷わず申し込みました。

Q.初めてレッスンを受けた時の印象は覚えていますか?
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
すごく楽しかったです。粘土の分量の測り方や、道具の使い方など、それまで自己流でやっていたことを、きちんと理論として教えてもらえるのが嬉しくて…。
本を見ているだけではできなかったことが、レッスンだと「できるようになる」。その感覚が本当に嬉しかったです。

Q.年齢的な不安はありませんでしたか?
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
私は50歳で始めましたが、特に不安はなかったです。「若い方が多かったら、若い方の話を聞けるから楽しいだろうな!」くらいの感覚でした(笑)。
実際、生徒さんの年齢層もとても幅広くて、中学生から70代くらいの方までいらっしゃいます。講師になってからは「老眼が心配で…。始められる?」と聞かれることもありますが、拡大鏡などを工夫すれば全然大丈夫! 子育てが一段落した世代の方こそ、時間にも気持ちにも余裕があって、続けやすいと思います。



Q.なるほどです! とっても前向きで素敵です。基礎・応用を修了後、講師を目指された理由も伺いたいです。
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
最初から、いずれ資格は取りたいと思っていました。でも、講師になりたいと思った一番の理由は「できるようになった嬉しさを、誰かと共有したい」と思ったからです。
家で作っても、夫や息子たちは「ふーん」「すごいな」くらいで(笑)。この楽しさを一緒に分かち合える場所が、私にとって協会なんです。テンションが上がるし心も弾みます。
作家の道も素敵だと思うのですが、私にとっての喜びは「多くの方と一緒に作って、その場に溢れる笑顔に包まれること」だなって感じて、講師の道を選びました。

Q.なんだか、引っ張ってくれそうだし、誠実さが伝わってきます。講師にぴったりなお人柄ですね。そんなひろぴぃさんの作風について伺いたいです。
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
すごくリアル、というわけでもなく、すごく可愛い、というわけでもなく…。ちょうどその中間くらいかなと思っています。長男が料理人なのですが、彼からは「焦げが足りない」「色がおかしい」とリアル目線のダメ出しが入ることもあるのですが(笑)、ミニチュアとしての可愛さも大切に作品を作っています。超リアルを目指すというより、「作品として可愛く見えるか」を意識しています。
息子との会話もそうですが、家族とミニチュアの話をする時間も楽しみの一つです。家族は私が講師活動をしたり、家でミニチュア作りに没頭していることに関して、すごく理解があって、応援もしてくれていて…。「ああ、恵まれているな」って感じます。



Q.家族との会話が、お互いの得意なことで弾むことも素敵ですし、仲が良さそうな様子が目に浮かぶようです。母として息子さんたちを引っ張ってきたひろぴぃさんが、講師として生徒さんと接する際に大切にしていることは何かありますか?
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
正解を押し付けないことかな…。ミニチュアフードの良さの一つが「絶対の正解」がないことだと感じています。「自分がおいしそうと思える色」「自分が可愛いと思う形」を大事にしてほしいと思っています。
生徒さんが、私の想像を超えるアレンジをしてくることもあって、それが本当に面白いし、良い刺激になります。協会に所属したことで、活躍されている講師の方々はもちろんのこと、たくさんの生徒さんとも出会うことができて幸せです。

Q.延べ110人以上の方を指導されてきたと伺っています。本当にすごいことですよね! 協会に属して活動することの良さは、どんな点だと感じていますか?
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
はい。2020年の春から学び始め、21年秋に認定講師になり、22年春からクラスを持たせてもらっています。自分自身、まさかこんな未来が訪れるとは思っていなかったですし、とてもありがたいと感じています。
協会の良さはたくさんありますが、特に「安心感」は強いです。
個人でやるとなれば、集客や場所の手配、発信など、全てを自分でやらないといけません。一度個人でやろうとした時、とても大変でした。その時、ありがたいことではあるのですが、生徒さんが知り合いばかりになってしまって…。これでは継続するのが難しいと実感したことを覚えています。
協会の認定講師として活動することは、自分の居場所を持てるし、長く続けることにも繋がると感じています。「次はこれをやってみませんか?」と声をかけてもらえたり、自分では思いつかなかったチャレンジの機会が自然と増えて…。
野津代表もお忙しいはずなのに、何を聞いても親身になって相談にのってくださるし、先輩や仲間の講師たちがいてくれることもとても大きいです。

Q.自分がホッとできる居場所があること。とても羨ましいです。4月からは、趣味のクラスを5クラスも担当されると伺いました。率直なお気持ちをお聞かせください。
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
とても嬉しいです。
趣味クラスは、認定コースとは異なり、自分でテーマやカリキュラムを一から考える必要があります。「どうしたら、最後まで楽しく作ってもらえるか」「達成感を感じてもらえるか」。毎回それを考える時間が、とても好きなんです。
材料を探したり、やり方を考えながら試作を繰り返したり…担当するたびに試行錯誤の連続! 自分にとって充実した時間になっています。


ひろぴぃさんの趣味クラスのカリキュラム

Q. 趣味クラスのカリキュラムづくりで、特に大切にしていることは何ですか?
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
「どうやって作るんやろ?」と、ちょっと考え、ワクワクするポイントを、必ず一つ入れるようにしています。
テーマも、季節や行事に寄せることが多いです。春なら春らしい気分になれるもの、作り終えたあとに「飾りたい」「誰かに見せたい」と思えるようなものを選んでいます。
例えば、これまでは「おせち料理」や子どもの日に喜ばれそうな「粉もんセット」など、季節や行事をテーマにした作品を作ってきました。
この春開講のクラスでは、クラスが終わる時期に合わせて「ハロウィン」をテーマにします。面白い仕掛けを考えているので、楽しみにしていてください。


ひろぴぃさんの趣味クラスのカリキュラム

Q.とても楽しみです! 継続してクラスに参加される方も多いそうですね。生徒さんから「ひろぴぃさんと話していると前向きになれました」という声もあると伺っています。ご自身では、その理由は何だと思われますか?
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
そう言ってもらえるのは、すごくありがたいです。
正直、自分では特別なことをしている感覚はないんです。でも、多分私自身が「やってみたい」と思った気持ちを否定しないタイプなんだと思います。
悩んでいる時って、実はもう心のどこかで「やりたい」と決まっていることが多いと思うんです。やらないで後悔するよりも、やった結果について考えた方が前進できるはず。私は息子たちに対してもそうなのですが「やっちゃえ!やっちゃえ!」って背中を押しちゃうタイプ。無意識に生徒さんもそうしてるのかな(笑)。それを喜んでいただけるのであれば、とても嬉しいです。



Q.心温まるエピソードですね。そのパワフルさの源はどこにあるのでしょう? また、今後の目標も教えてください。
ひろぴぃさん
ひろぴぃさん
「ちゃんと食べて、ちゃんと寝る」かな(笑)。それと、好奇心を持ち続けることが大切だと思っています。じっとしているより、何かを考えたり、手を動かしたりしている方が性に合っていて…。「悩んでいても解決しないことは考えない! やっちゃえ」の精神で行動することでしょうか(笑)。
今の目標は、これからも長く協会のミニチュアフード講師を続けていくことです。講師になったのは、ミニチュア好きな方とわあわあ♡とおしゃべりしながら楽しむ時間を共有したいという思いからでした。これからも生徒の皆さんと一緒に、和気藹々とクラスを楽しめたら幸せです。



ひろぴぃさんプロフィール
日本ミニチュアフード協会認定講師
京都出身・在住。
子育てを経て、50歳前後からミニチュアフード制作を本格的にスタート。
基礎・応用講座修了後、2021年に認定講師資格を取得。現在は複数のカルチャーセンターで講座を担当し、幅広い年齢層の生徒にミニチュアフード制作の楽しさを伝えている。

担当教室
・奈良カルチャーセンター
・神戸新聞文化センター三宮KCC
・京都新聞文化センター
・JEUGIAカルチャーアルプラザ瀬田
●活動の様子や新作を掲載しているインスタグラムはこちら



【編集後記】

ひろぴぃさんとお話しをしていて、インタビューが進むにつれ「この方とお話していると前向きになる!」と感じました。大げさな言葉で背中を押すわけではなく、「やってみたいなら、やってみたらいいやん」という自然体のスタンス。その軽やかさが、聞いているこちらの肩の力をすっと抜いてくれます。
印象的だったのは、クラスづくりの話をしている時の、楽しそうな表情。ハロウィンの構想や、「どうやったらもっとワクワクしてもらえるかなっ♡」と考える時間が、何よりの原動力になっているようでした。
また、100円均一ショップを2〜3時間かけて巡り、「これ使えるかも」「失敗してもまた買えるし」と素材探しをしてしまうチャーミングな一面も知ることができました。ひろぴぃさんのパワフルさの正体は、この尽きない好奇心にあるのだと腑に落ちました。
そして、子育てがひと段落したタイミングで、新しいことに挑戦し、学び続け、そして伝える側へと進まれたことも素敵だなと強く感じた部分です。日本ミニチュアフード協会は、技術を学ぶ場所であると同時に、皆さんの居場所になっていて、さらに人生の次の扉を開く場所でもある—そんなことを改めて実感しました。
これまでのインタビューを経て感じることは、協会の先生方はどなたもとっても温かいオーラに満ちていること。この春何か始めたいと思っている方に、ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。

●インタビュー/tom
頑張る人が笑顔で生き生きと活躍できる社会を目指し、執筆やイラスト制作、デザインなどを行う。モットーは受け取った人の明日が今日より豊かになる情報発信。

※インタビューの内容の中に、現在の協会のシステムと異なる部分もありますが、会員さんのお話の内容当時のものです。ご了承くださいませ。