インタビュー

2019.01.01

お正月スペシャル☆日本ミニチュアフード協会インタビュー【代表 野津礼奈】 | 日本ミニチュアフード協会

日本ミニチュアフード協会 インタビュー 2019年お正月スペシャル
~お年玉増刊号~新年あけましておめでとうございます。
毎回、日本ミニチュアフード協会の会員さんたちにお話を伺っているこのコーナーですが、
今回は、お正月スペシャルということで、
日本ミニチュアフード協会(以下協会)の 野津代表にお話を伺います。
2019年1月現在、国内外に27の教室、生徒数は延べ1822人と大人気の日本ミニチュアフード協会。
野津代表といえば、お会いになったことがある方も、ブログやインスタグラムの投稿でご覧になっている方も、いつも明るくニコニコしている姿が印象に残っているかと思います。
その笑顔からは、苦労などという言葉とはかけ離れた、キラキラ楽しい毎日を送っているところしか想像が出来ないほどですが、皆さんはご存知でしょうか?
そんな野津代表が、協会を立ち上げて、ここまで大きく育て上げるまで、たった一人で何もないところからスタートした道のりを。
今回は、これまで語られなかった協会の誕生秘話や野津代表の真の想いなど、詳しいをお話をたっぷり伺いました。野津代表からのお年玉ということで、ボリューム多めでお届けします。



Q. いよいよ2019年です。いまや協会はすごく人気ですよね。教室もキャンセル待ちが多いとか。
野津代表
野津代表

いやいや、本当に感謝しています。こんなにミニチュアフードを好きな方が多いこと、また、会員さんや講師の皆さんも本当に良い方ばっかりで、そのおかげでここまで来ることができました。
Q. この日本ミニチュアフード協会が誕生したのはいつですか?
野津代表
野津代表

2014年の4月です。
Q. まもなく協会誕生から丸5年になるんですね。すっかり協会もミニチュアフード自体も世の中に認知されているなという印象ですが、そもそもなぜ協会を作ろうと思いたったのでしょう?
野津代表
野津代表

子供の頃から、ミニチュアが好きだったんです。
ある日ミニチュアフードを作れることを知って、今から10年前に作り始めました。
当時は会社員だったので、趣味で作っていました。
Q. 本当にもともとミニチュアフード好きだったんですね。でも当時は会社員、ということは会社を辞めて協会をつくったんですか?
野津代表
野津代表

そうですね(笑)
でも、協会を立ち上げる前に先に販売とお店とのコラボをしたんです。
Q. え?!お店や企業さんとのコラボレーションや商品の販売は、協会誕生より前なんですね!販売はいつごろから?
野津代表
野津代表

そうなんです。2011年ごろからだったかな。
最初に売ったのは、パンケーキやたこ焼きに、
・・・あとマカロンタワーです♡かわいいでしょ?(笑)
最初は、好きなものを作って販売したんです。
Q. かわいい!野津代表のイメージですね。
一方、初めてのコラボレーションは、いつ頃どんなお店とどんなきっかけで始められたんですか?
野津代表
野津代表

ミニチュアフードをたくさん作っていくうちに、
どこかのお店の商品を作らせてもらうコラボができないかな、と思うようになって。
いろんなお店を見て回ってコラボしていただけそうなお店をさがしていたら、ちょうど、かき氷屋さんがオープンするって聞いたんです。
そこに持ち掛けたらOKで、作らせていただいたら、すごく人気になっちゃって!いきなり入荷待ちになるくらい。
そこから口コミやSNSで(野津代表の商品が)広がって、カレー屋さんやパンケーキ屋さんから、コラボのオファーをいただくようになりました。
そして、その他に、単発のレッスンも始めていました。


Q. 協会を作る前にそこまで・・・!思ったことをすぐ形にする野津代表らしいエピソードですが、そのままでも十分「好きなミニチュアフード作り」はできている感じですが・・・
野津代表
野津代表

でも、もっとミニチュアフードを作りたい、もっと深めたい、と思って習える場所を探したんですが、当時ミニチュアの教室は少なくて、一から習えるところは無かったんです!だから、私が作ろう!と思って、会社を辞めて協会を立ち上げたんです。
Q. ・・・普通なかなかできることじゃありませんよね。怖くなかったんですか?
野津代表
野津代表

何のためらいもなく会社を辞めて、(協会を)作っちゃったんです。勢いで(笑)
本当に前しか見てなくて。
まあ・・・でも実は、辞める一年ほど前からなんとなく「辞めてミニチュアフードの道に行こうかな」と情報収集しつつ迷ってはいたんです。
だから、きっと世にミニチュアフード好きがたくさんいることを信じて!!
Q. ここまでお話を伺うとトントン拍子という印象をうけます。
野津代表
野津代表

それが、立ち上げてからが大変だったんですよ。
最初の半年は、ほとんど家にこもってテキスト作りをしていました。外出は、将来海外進出をしたくて週一回通っていたフランス語教室の時と、当時活動していた読者モデルとしての仕事の時と、気分転換に出かける図書館くらい・・・。収入もなくなっちゃったから、カフェでお茶すら出来なくて。
それに、ミニチュアフード作りを習える場所も無かったのでもちろん習ったこともないから、「これでいいのかな?」って手探りの状態で、今の認定レッスンのテキストを作っていました。自分で見本を作っては一つずつ写真に撮って、すごく時間がかかりました。
さらに同時進行で、教室を開くために、各地のカルチャースクールの教室募集に応募をしていました。
カルチャースクールって最初は応募の中から選ばれないと、教室が開けないんです。
でも、応募しても全くお返事がなくて。(つまり)選考から落ちてたんですね・・・。
Q. 半年間ほとんど誰にも会わず、準備をされていたんですね。しかもこの先本当に教室を開けるかどうかも、わからない状態・・・。不安はありませんでしたか?
野津代表
野津代表

そうですね。一切人と会わず、遊ぶこともせず。今やっていることの結果がでないかもしれない、実を結ぶかわからない。周りからも「絶対に無理」だとよく言われていたんですが、でもなんだか自信はあったんです。それに、だからこそ絶対成功させる!と思いました。


Q. 暗闇を歩いているような感じですよね。そんな中、一筋の光が差す瞬間が訪れたんですよね。
野津代表
野津代表

協会を作ってから半年後、やっとカルチャースクール一社からお返事があって、橋本(神奈川県)と武蔵境で2クラス開講出来ることになりました。
Q. やっと開講!よかったです。初めての生徒さんは何人でしたか?
野津代表
野津代表

2クラスあわせて12人です!
Q. そこからのスタートだったんですね。
野津代表
野津代表

そうなんです。最初にお越しいただいた生徒さん、とても嬉しかったです。
でも、そういえば私、人前で話すことが得意じゃなかったので、教室を開くことになってから、台本を作って、毎日イメージトレーニングをしてたんです。(笑)
開講してから一年は、ずっとそれを続けていました。
あと・・・これは誰も知らないと思うんですけど・・・。
当然教室2クラスだけでは、収入が足りなくて、最初はね、アルバイトをしながらだったんですよ。1年半くらいは教室とアルバイトのかけもちでした。
だから、当時「週に5日はミニチュアフードの仕事が出来るようになろう!アルバイトが辞められるくらいになろう!」というのが目標だったんです。
Q. それは秘話ですね!?アルバイトをしていたなんて、まったく想像しませんでした。
もちろん今は、週に5日どころか休みなくお忙しくミニチュアフードのお仕事をされていますけど、「これでいいんだ!このまま進もう。」といつごろから手ごたえを感じ始めましたか?
野津代表
野津代表

カルチャースクール2クラスだったのが、あるとき西新宿のクラスが一つ増えたんです。そこへの申し込みが殺到して、キャンセル待ちになって。それを知った他のカルチャースクールからも続々オファーがきて。最初に応募して落ちたスクール全てを含む10校以上からオファーがあったんです!
そこから一気に人気に火がついて、インスタグラムも人気になって、協会を立ち上げて2年後2016年の4月、生徒さんの申し込みを100人ほどいただきました。
忙しくなって、ようやくアルバイトを辞められました(笑)その時かな?手ごたえを感じたのは。
Q. こうしてお話で伺うとあっという間な印象ですが、実を結ぶまで努力をしつづけた2年間は長いですよね。やっと手ごたえを感じたその瞬間のお気持ちは?
野津代表
野津代表

こんなにもミニチュアフード好きな方がいらっしゃる、喜び、ですね。
嬉しい、嬉しい、という気持ち。
同時に、これならもっといけるな、ミニチュアフードの世界は奥が深い、と思いました。
そこからは、私一人では教えきれなくなって、講師を育てなくちゃ、という次のステップへ進みました。
Q. 最初は講師をお願いする方を選んで、野津代表から声をかけられていたんですよね。
野津代表
野津代表

そう、だから、その人選の責任は重かったですね。講師をお願いするとなるとその方の人生をも変えちゃうし・・・。でも、結果すごく良い方ばかりが講師のメンバーが決まって、そのおかげで更にうまく回るようになったので、協会の勢いがつきましたね。現在16人の講師の方にお願いしています。そして、今は「講師を目指したい!」と希望して協会に入ってくれる方も増えているので、嬉しいです。
Q. 教室だけでなく販売の場も広がっていますよね。今は、百貨店やフランス、ニューヨークなど、様々な場所で販売をされていますが、こちらはどのようにして広げられたのですか?
野津代表
野津代表

生徒さんが増えた2016年、会員さんたちの作品が素晴らしいのでそのお披露目の場所が欲しい、その場としてせっかくなら百貨店で販売できたらな、と思っていたらオファーがあったんです。会員さんたちの作品を見て欲しい!という気持ちで、初出店しました。
それが人気を呼び、続々オファーを頂きその年は3回、翌年は6回と出店しました。
ただちょっと忙しくなりすぎるので、2018年は2回、これからは年に1回ほどのペースでやっていこうと思っています。

伊勢丹新宿店での販売の様子

Q. 海外での販売はどのようにして?
野津代表
野津代表

お話しした通り、フランス語教室へ通っていたのは、いつかフランスへも出店したいと思っていたからなんですが、友人の紹介で、日本人がフランスで活躍できる場を紹介しているエージェントさんと知り合うことができました。
2016年の4月にフランスのSazankaParisというカフェで販売とワークショップをさせていただき、10月にはパリの日本文化会館で単発レッスンを3日連続で開催したら、全て満席、キャンセル待ちになりました。
このとき、ラーメンの一風堂Paris(正式名称 IPPUDO Paris)さんともコラボさせていただいて、レッスンと商品の販売もさせていただいてます。
SazankaParisさんには、今も商品を置いていただいていて、売れ行きも好調です。
販売については、やはり海外展開も会員さんの作品を世界に広めたい!世に出したい、という気持ちで常に動いていますね。

フランスレッスンの様子


台湾レッスンの様子


ニューヨークでのイベント出展ANIME NYCの様子

Q. それほど、ミニチュアフードを、また、会員さんたちの作品を愛していらっしゃるんですね。たしかに会員さんたちからは、よく、「野津代表が作品をすごく褒めてくださるからやる気が出る」という声があがりますよね。
野津代表
野津代表

あれは本当に、皆さんの作品が可愛くてしょうがないんです!!それに本当にすごい出来だから褒めちゃう!協会の会員さんたちの作品は大好きだからすごく見ちゃいます。作品を見ただけで、どなたの作品か、わかります。
作品にはその人の人柄が出るんです。いい作品からはいいオーラが出るんですが、それはやっぱり人柄を映し出しているからだな、と感じます。だから、「上手さ」よりも「その人らしさ、個性」を重要視しますね。
Q. すごい。ミニチュアフードが大好きという気持ちでここまでやってこられたからこそ、そんな風な目線が持てるんですね。ということは、協会以外の他の方のミニチュアもよくご覧になりますか?
野津代表
野津代表

それは、実は、見ないです、全く。見ちゃうと影響されちゃうので。
それにミニチュアはミニチュアだけの世界で完結するとは思いたくなくて。
いつもミニチュアの概念を超えて、広めていきたいという思いで動いています。
だからこそ、例えばニューヨークの最新のスポットとか新しくできた話題のお店とかに行って感じたものを、ミニチュアフードを展開させる何か、新しい企画や作品のアイディアに取り入れています。
Q. なるほど!確かに野津代表のブログなどには、よく最新スポットやおしゃれなお店が登場しますもんね。だからこそ先を見て協会を大きくしていくことができたんですね。そして2017年8月には会社を設立されますね。
野津代表
野津代表

株式会社COREINA(コレイイナ)です。コラボや販売など色々展開していく中で、協会だけだと出来る取引に限界があったんです。会社にしてもっと大きな取引を出来るようにして、更に活動の幅を広げたかったんです。
Q. ますます勢いにのって2018年を駆け抜けて、生徒数会員数もさらに増えました。
とくに初めは12人だった生徒さんが、今は1822人(述べ人数)です。
本当に、多くの人に愛されるようになりました。
新しい年を迎えた今、これまでを振り返ってどうですか?
野津代表
野津代表

協会を立ち上げた4~5年前がもう何十年も前のことみたいです、(大変だったから)もう戻りたくないですけど(笑)
毎日先をみてやってきたらいつの間にかこんな風になっていて、嬉しいですね。
あと、立ち上げ当初に決めた1年後、3年後、5年後の目標が全てクリアできているのも、嬉しいです。例えば教室をいくつまで増やす、とか、講師を何人まで増やす、とか。
あ!アルバイトをやめて週5日ミニチュアフードの仕事をする、もそうですね!(笑)目標は今も決めてその都度書くようにしていますが、いつもその目標が独りよがりにならないように、みんなが喜ぶようなこと、というのを忘れないようにします。
OL時代「このままずっとこの淡々とした毎日かな」「将来どうなるのかな」って自分も周りもそういう空気だったことから、私が協会を立ち上げることで、そういう人たちが「楽しみが増えた」「講師になって職が変わった!」とか言ってもらえる場に出来たらいいなあと思って協会を立ち上げた、というのもあるんです。
今もいつも人のために、というのを心がけています。
だから(習いに来てくださった方に)「趣味が出来ました」って言われるだけでも嬉しいです!

Q. では、2019年の目標はなんでしょう?
野津代表
野津代表

今は、もっと多くの人、日本の中で、でも、もっとですが、海外の方にももっとミニチュアフードを知ってもらいたい、ですね。
Q. では2019年、新たな展開は考えていらっしゃいますか?
野津代表
野津代表

その海外の方にもっと知っていただくため、今の会員さんたちの活躍の場を広げるために、海外展開を本格的に考えています。
あとは、昨年の11月から新たに「講師コース」ができました。これまでよりも講師を目指しやすくなっていますし、これからは講師が、カルチャースクールだけではなく、個人サロンを持てるようになりますので、ご自宅でのレッスンも出来るようになります。
頑張ればちゃんと稼げるようなシステムを作りましたので、どんどん講師を目指してほしいです。
Q. ますます忙しくなりそうですね!
野津代表
野津代表

はい。ただ、私事ではありますが、昨年2月に入籍をしまして。今は夫にも協会の仕事を手伝って貰っています。経営戦略、経理、システム関係、海外向けの営業などを担当しておりますので、そのうち打ち合わせなどで皆さんのお目にかかることも出てくるかと思います。どうぞよろしくお願いします。
Q. ご主人と、頼もしい講師の皆さん、盤石な体制となりそうですね。
野津代表
野津代表

これまでは一人で動いてきましたが、これからは協会全体で動いていく、と考えています。
Q. では、そのためにこれからも欠かせない存在の講師の皆さんへ一言お願いします。
野津代表
野津代表

講師の皆さんがいらっしゃらなければ、ここまで大きくはなっていません。
本当に皆さんが親切で優しい方ばかりなので、逆に私もそうしたい、と思えるようにいっぱい学ばせていただいています。これからもずっとよろしくお願いします。
Q. ミニチュアフードが好きで集まってくださった会員さんへ向けて、お願いします。
野津代表
野津代表

数年前に受講された方がイベントにお越しくださるとすごく嬉しいんです。
仲間みたいに思っていますので再会が本当に嬉しい。
受けてくださった方のことは覚えていますから、みなさんいつでもミニチュアフードを思い出して楽しんでいただけると嬉しいです。
教室でご一緒したときはすごく楽しかったので、どんなタイミングでもいいのでまた一緒にミニチュアを楽しめたらいいなと思っています。
Q. これから習ってみようと思っている方へはどうでしょう。
野津代表
野津代表

とにかく(ミニチュアフードの世界は)楽しいんです。だから一度やってみてほしいです。そしてそれが趣味だけにとどまらず、自分の仕事になるかもしれない、手に職をつけることができる、そういうチャンスをいっぱい作れるように私も頑張ります。
Q. ありがとうございます。2019年はまた新たなメンバーを迎えて、新たなステージへ進みそうですね。
野津代表
野津代表

はい!でも、常に現状に甘んじず、「この協会に入ってよかった!」と思ってもらえるように進みたいです。
そして皆さん、今年もミニチュアフード作りをとにかく楽しんでほしいです。

終始お馴染みの笑顔で語ってくれた野津代表。
しかし、その柔らかい印象とは裏腹に、その真の思いは「皆さんに大好きなミニチュアフードで喜んでほしい!」という強く熱い想いであふれていました。
そんな野津代表の2019年の個人的な予定を伺ったところによると、なんと!趣味クラスに通う予定だそう!「2017年頃から作品をゆっくり作る時間が取れなくなってしまっているので、私もミニチュアフード作りを楽しみたくて。」とのこと・・・!
こんなにも楽しみと幸せで、人の心を虜にするミニチュアフード。
その楽しいものを、自分の仕事に出来るかもしれないなんて、ワクワクしちゃいますね。
今年の目標を決めかねている、そこのあなた!一度レッスンを受けてみては?もしかしたら、大きなチャンスになるかもしれません!
海外進出という大きな展開も待っている協会の2019年がどんな1年になるのか、心から楽しみです。
野津礼奈代表 プロフィール☆株式会社COREIINA 代表取締役
☆日本ミニチュアフード協会 代表
☆日本ミニチュアフード協会認定レッスン監修
出演・掲載・コラボ
・NHK WORLD「Japanology Plus」
・朝日放送「おはようコールABC」
・関西テレビ「みんなのニュースワンダー」
・日経MJ
・東京新聞
・雑誌「CYAN」
・声優「橘田いずみさん」コラボ商品制作
・BIO CAFEコラボ商品制作 他

インタビュー・著 みけ♡