インタビュー

2019.06.19

第7回 日本ミニチュアフード協会会員インタビュー【花杜あずささん】 | 日本ミニチュアフード協会

日本ミニチュアフード協会会員さんへインタビュー 第七回

すこしお久しぶりになってしまいましたインタビュー、
今回も素敵な会員さんをご紹介します。

樹脂粘土などでできたミニチュアフード。
その作り方が習える日本ミニチュアフード協会(以下協会)ですが、会員になって、もっとミニチュアフード作りを深めて楽しむこともできるんです。
作家として自分の作品を販売したり企業とのコラボ商品を作ったり、講師としてミニチュアフード作りを教えたりする方もいらっしゃいます。
このインタビューでは、そんな会員さんたちにお話を聞いていきます!

第七回は、関西エリアで最初に講師デビューを果たした、花杜あずささん。
大阪2クラス、神戸1クラスを受け持ち、
現在は花杜さんも含めて4人の講師がいる関西エリアの中心となって、活躍されています。
作家としても、ミニチュアフードと15年間趣味で続けてきた羊毛フェルトと組み合わせて作オリジナリティあふれる作品が大人気。
人気講師で人気アーティストの花杜さんですが、実はもともと人と関わることが苦手な性格だったそう。
今回のインタビューのキーワードは「私の性格が変わった」。
ミニチュアフードには、性格が変わる魔法でも隠されているのでしょうか?!
自分を変えたい・・・そんな風に思いながら日々を過ごしていらっしゃる方にとっても、
ヒントになることが、あるかもしれません。

Q. もともと羊毛フェルトがご趣味と伺いました。綿のようなふわふわのフェルトを針でつついて形を整えてぬいぐるみなどを作るものですよね!


花杜あずさ
花杜あずさ


はい、その趣味は、15年ほど続けていますね。愛犬(のぬいぐるみ)を羊毛フェルトで作りたくて始めたんです。出来上がったときや人にプレゼントをしたら喜ばれることが嬉しくて、作っていました。



Q. もう既に趣味がありながら、さらにミニチュアフードを習い始めたのはどうしてでしょう?


花杜あずさ
花杜あずさ


実は羊毛フェルトがほとんど独学だったので、その教室をカルチャーセンターで探していたんですが、満員だったんです。すみません💦 でも何か習い事をしたいなと思って、その時にどこか空いている教室をと探していたら野津代表の写真が目に留まったんです。代表の笑顔に惹かれました。
「この先生の教室なら楽しそうだな」、また、「趣味の羊毛フェルトとミニチュアフードを組み合わせたら可愛いかも」と思って始めました。それが2016年の4月ですね。


Q. 予定外だったんですね!ミニチュアフード作りは、同じ手作りとはいえご趣味の羊毛フェルトとは全く違うものですし、最初は難しかったんじゃないですか?


花杜あずさ
花杜あずさ


そうですね!粘土ってこんなに手にくっつくんだ!と初めて粘土を触った私は、戸惑いました。
ミニチュアフードは、実際にある食べ物のミニチュアなので、本物みたいに作るのですが、それがいつも「思った通りに出来ない~」の連続でした。


Q. それでも続けられたんですよね?


花杜あずさ
花杜あずさ


はい。一つは毎回野津代表が「ここが上手」「すごい」ってほめてくださるので、なんか出来た気になっちゃって。笑
あとは、周りの皆さんが上手な方ばかりだったんです。
その作品を見て「すごい!可愛い!楽しい!」と、ワクワクしているうちに、続けられちゃいましたね!

Q. そのあと講師になられたんですよね?


花杜あずさ
花杜あずさ


そうですね。最初は野津代表のアシスタント講師として声をかけていただきました。(2016年10月当時のシステムです。)



Q. 野津代表によると、いつも一番に教室へ来ていて、いつも家で練習してきているのを知っていたし、雰囲気もとても講師向きだなと早い段階で「花杜さんにお願いしよう」と決めていたそうです。


花杜あずさ
花杜あずさ


いや~!私も自分で良いのかな?!と思って(声をかけていただいた)理由を聞いちゃいました・・・。
出来るかな、という気持ちもありましたが、それよりも、アシスタントをしながら、生徒さんの作品や、その作品作りが上手になっていくところを見られるんだ!という喜びのほうが大きくてお引き受けしました。

Q. 本当に作品をご覧になるのがお好きなんですね。実際アシスタントをされていかがでしたか?


花杜あずさ
花杜あずさ


その時は、午前中に大阪、午後に神戸、と、一日に二つの教室のお手伝いをさせていただきましたが、もうメモを取るので必死でした。
また、目の前でミニチュアフード作りの見本を見せないといけないといけなかったので、家や、仕事の出張先に材料を持って行って、何度も同じものを作っては練習を重ねました。

Q. そうなんですか!そしてその後、2017年の10月に関西では初めての講師としてデビューします。


花杜あずさ
花杜あずさ


はい、そうです。その頃、私は会社員として働いており、講師と掛け持ちをしていました。しかしそれでは出張が多く、自分が講師を務める教室の日と出張が重なることがあって、教室をお休みにしたり、代わりの先生に来ていただいたりしなきゃなきいけないこともあったんです。それでは生徒さんに申し訳ないなと思い、講師になって一年目に正社員を辞めて、(同じ会社の)契約社員になりました。それなら出張もなくミニチュアフードに集中できるので。

Q. え?!ミニチュアフードのために!?失礼ながら、正社員ならお給料も安定してますよね?契約社員として働き続けるとはいえ、正社員の立場を手放すことに不安はありませんでしたか?


花杜あずさ
花杜あずさ


「不安」より「やりがい」を取りました!
自分が一生懸命になれることや、もともと人と関わるのが苦手だったのでこんなに人から頼られることが、初めてだったんです。
今、(正社員を辞めて契約社員になって)一年経ちますが、満足しています。

Q. 出来るだけミニチュアフードに集中できるようにしたんですね。講師として心がけていることはなんですか?


花杜あずさ
花杜あずさ


「わかりやすく」をモットーにしています!
私が、ミニチュアフード作り初心者で習い始めたので、自分の失敗談がたくさんあるんです。
「こうすると失敗しやすい」と、具体的に話すようにしています。他の先生方はお上手な方ばかりなのでこんなに失敗談なんてないと思いますが・・・!
例えば、作品に色を塗るときに、絵の具を濃くしてしまうとベチャっとなるし、逆に水分を多く混ぜてしまうと、粘土が毛羽立ってしまうんです。
失敗の原因を説明しながら、絵の具の調合などの工程を説明します。

Q. 確かに未知のものを習うとき何をどうしたらどんな失敗になるか、が分かると、理解しやすいですね。「え?!どうしてこんな失敗になったの?!」って悩むこともなさそうです。


花杜あずさ
花杜あずさ


でも、説明をしたにも関わらず同じように失敗したとしても、いいんです。楽しんでいただければ。私も失敗ばっかりだったから。
それに、失敗談は、「そんなこともあるから失敗しても気にしないでね!」という意味も込めてお話しするんです!
そうすることで生徒さんたちも和んでくれるんですよね。

Q. そんな花杜さんの教室は、野津代表によると、とても上手に教えてくれるし、優しい先生だからと人気だそうです。関西では、野津代表の代わりになる講師、と伺いましたよ。
花杜さんの教室は、関西で今講師講座を修了し試験に合格して、デビューの準備をされている方が、見学にいらしているそうです。お手本にしたい、まさに人気講師。人付き合いが苦手だったとは思えません。
さらに、花杜さんは、日本ミニチュアフード協会のアーティストとしてもご自身のオリジナル作品を展示・販売に出品されています。それが花杜さんならではで、大人気なんですよね。


花杜あずさ
花杜あずさ


最初にお話ししたように、羊毛フェルトとミニチュアフードを組み合わせた作品を作っています!

Q. このインタビュー記事の花杜さんのアイコン写真がそうです。またインスタグラムにも作品を載せていらっしゃいますね!(@papi_shippo)可愛い!羊毛フェルトのぬいぐるみが、ミニチュアフードを持っているんですね。


花杜あずさ
花杜あずさ


そうなんです。フェルトも一から作るので毎回そんなに数は作れないんですが・・・。
ぬいぐるみは、この写真みたいな猫、犬、クマ、あとは、豚ちゃんが豚まんを持ってるものや、牛さんが牛丼を持っているもの、など、ちょっとシュールな作品もあります。
ハムスターにおむすびを持たせて「ハムスビー」っていうのも作りました!(笑)



Q. かわいい!そしてシュールな作品は面白い。どのようにして作っていくんですか?


花杜あずさ
花杜あずさ


まず羊毛フェルトを作って、そのサイズに合わせてミニチュアフードを作ります。普通のミニチュアフードよりサイズが大きくなるので、そのサイズにしても可愛いものを作るようにしています。組み合わせはお散歩してる時などにも思いつきますね(笑)閃きです。

Q. 百貨店で販売すると、すごい勢いで売れちゃうそうですね。


花杜あずさ
花杜あずさ


売れた時は嬉しくて、インスタグラムですぐ報告しちゃいます!(笑)


横浜高島屋で販売した様子


Q. その羊毛フェルトとミニチュアフードを組み合わせた作品の作り方を学べる、会員さん限定の特別講座も開いたそうですね。


花杜あずさ
花杜あずさ


はい。特別講座は今年(2019年)の2月から5月までで、一度終わってしまったのですが、今後も開く予定です。


羊毛フェルトコースを受講した生徒さんの作品


Q. 花杜さんの特別講座の開講は、会員さん向けのメールマガジンにてお知らせをするそうなので、ご希望の方は見逃さないようにチェックしてくださいね。
さて、花杜さんこれからの予定や目標はありますか?


花杜あずさ
花杜あずさ


予定は、
6月26日~30日、神戸新聞文化センター主催で大阪と神戸クラス全員が作品を出品する展示会を行います。
場所は「原田の森ギャラリー」本館二階大展示室です。(※詳しくは下記、または協会のホームページにて)。
そのまとめ役をさせていただいています。
着物とミニチュアフード、プラモデルのキッチンカーとミニチュアフードなど、面白い組み合わせの作品もあって私も刺激を受けながら準備を進めています。
ぜひお越しください。
目標としては、
こういったイベントをもっとさせていただきたいです!
また、自分の教室の生徒さんの出来るだけ多くの方に講師になっていただきたいです!
百貨店の販売も関西で開いていただけると嬉しいですね。

Q. そのためにも協会の会員さんがどんどん増えてくれると嬉しいですよね。
では、そのミニチュアフードの世界にこれから入ろうかな、と思っていらっしゃる方達に一言お願いします。


花杜あずさ
花杜あずさ


私は、ミニチュアフードを通して自分の性格が変わりました。
好きだな、と思って楽しいことに没頭しているうちに、昔は人と関わるのが苦手で、(仕事以外では)家からほぼ出ない生活だった私が、人と関わるのが楽しくなったんです。
自信がついて思い切りが良くなり、行動力もつきました。
年代も関係なく、これまでなら出会うはずのなかった方達と出会えた上に、一つの共通の趣味がある、ということで、すごく仲良くなれたからですね。
自分にはこんなに同じ趣味を持つ仲間がいたんだ!と感じることもできました。
本当にミニチュアフード作りを始めてよかったと思っています。
「楽しい」と思ったら一歩踏み出してみてください。世界が広がって、「私」が変わります!
私も新しい仲間が増えて、その輪が広がって欲しい、広げていきたい、と思っています。

野津代表によると「今では人付き合いが苦手という風には全く見えない」という花杜さん。好きなことに夢中になるうちに、魔法のような大変身を遂げたと言っても良いかもしれません。
日常でふと「あ、可愛いな」「面白い」「これ好きだな」と思う瞬間は誰しもあるかと思います。花杜さんのように、そんなわずかに芽生えた「好き」の気持ちをキャッチして正直に進んでいくことで、知らないうちに自分も「好きな自分、理想の自分」に変わっていくのかもしれませんね。
私も変わってみたい、毎日を楽しく過ごせる自分に変身したい、という方は、まずは花杜さんの作品に触れてみると、変身の魔法にかかるかも♡

☆花杜あずさ さんプロフィール
日本ミニチュアフード協会 認定講師/スペシャリスト
関西トップ講師
オリジナルクラス羊毛フェルトコース講師
・横浜高島屋販売
・玉川高島屋販売

展示会詳細
<神戸新聞文化センター(KCC)神戸4会場合同教室作品展>
【日時】2019年6月26日(水)~30日(日)
 10:30~17:00 ※最終日は15:00まで
【会場】「原田の森ギャラリー」本館2階大展示室


インタビュー・著 みけ♡

※インタビューの内容の中に、現在の協会のシステムと異なる部分もありますが、
会員さんのお話の内容当時のものです。ご了承くださいませ。