インタビュー
2019.02.17
第5回 日本ミニチュアフード協会会員インタビュー【ぽあろさん】 | 日本ミニチュアフード協会
樹脂粘土などでできたミニチュアフード。
その作り方が習える日本ミニチュアフード協会(以下協会)ですが、会員になってもっとミニチュアフード作りを深めて楽しむこともできます。
会員さんの中には、作家として自分の作品を販売したり企業とのコラボ商品を作ったり、講師としてミニチュアフード作りを教えたりする方もいらっしゃいます。
このインタビューでは、そんな会員さんたちにお話を伺っていきます。
第五回は、日本ミニチュアフード協会トップアーティストで認定講師のぽあろさんです。
ぽあろさんは、協会の企業コラボ商品を担当していらっしゃいますが、中でも「蒙古タンメン 中本」さんや「一風堂」(IPPUDO Paris)さんのラーメンミニチュアなどのこだわりたっぷりの逸品たちは、本物の職人さんのラーメンさながら。ラーメンミニチュアシリーズは、ぽあろさんの代名詞ともいえるほどの人気商品にもなっています。講師としては、中華コースも担当されているぽあろさんにお話を伺ってみると、その頭の中は他の人とは一味違う、無限に広がる幾何学模様のように、
大好きなこと興味のあることから湧き出るアイディアが広がっていました。
Q. ぽあろさんの商品はとても人気です。あれだけ細かく作品を作りこめるということは、もともと美術関係のことはお得意なんですか?
もちろんミニチュアフードも作ったことないのにチャレンジしました。2016年の2月から認定コースを始めたんです。その前の1月に単発の体験レッスンに申し込もうとしたら「もういっぱいです。」って言われて。「その後の2月スタートの認定コースのレッスンならキャンセル待ちができます」っていわれたので、「待ちます」とキャンセル待ちをしていたら、たまたま枠が増えて受けられることになったんです!
Q. 美術が苦手?!それなのにどうしてキャンセル待ちをしてまでミニチュアフード作りをやろうと思われたんですか?
一回もやったことないのでどんなものかな?という感じではじめましたね。
Q. 最初はどうでした?
Q. そう思いながらも続けられたんですよね。
だんだん楽しくなってきて、例えばレッスンでパンのミニチュアの作り方を習ったら、
パン屋さんに行って本物のパンを見て、「あーこういうの作ってみたいな」と思うようになって、作ってみていたんです。
ラーメンミニチュアを習ったあとは、おかもちや円卓や他の味のラーメンを10個くらい次々に作って、次のレッスンに持ってきていました。
その中で「蒙古タンメン中本」さんのラーメンを作ったら、中本さんの目に留まって、コラボのオファーをいただきました!
Q. ラーメンシリーズのルーツはその意欲だったんですね。
講師になってから、一風堂(IPPUDO Paris)さんともコラボさせていただいているんですが・・・私ね、ラーメンの中身よりね、「器が良い」っていわれるんですよ。
石粉粘土で作るので、(粘土が)固まったあとに形を整えていくんです。それが性に合っていて、扱いやすかったんです。その削り出しという作業に一時間くらい時間をかけることもあります。
Q. いえいえ、もちろん中身もおいしそうだと評判ですが、野津代表によると、器作りは協会で一番の腕前だそうです。そんなぽあろさんの作品を見て、野津代表も「百貨店の出品でラーメンの担当をして欲しい」と当時一番の新人さんだったにも関わらず、お願いをされたそうです。(※当時のシステムです。)
今も百貨店出品の際は、ぽあろさんの作品は欠かせないそうです。ラーメン以外にもいろんな作品を販売されていて、フカヒレラーメンのアクセサリーなど、ただかわいいだけじゃない一味違う作品をよく作られているイメージですが、どのように作品のアイディアが湧くのですか?
自分が生活していて目に入ったもので、季節感を意識して作ります。例えば冬なら温かいものとか。あとは思い付きと・・・私はおっしゃるように「変わったもの担当」みたいになってるので、他の人が作らないマニアックな作品を作りますね!
Q. これまでにどんな作品を作られたんですか?
Q. スイーツと聞いて月餅はなかなか思いつきませんね!
それから、アイスの作り方は単発レッスンでもあるんですが、私はサーティーワンのアイス全種類作ってます。新しい味が出る度に作って継ぎ足して。ものすごい数になっています!笑
Q. サーティーワンは、インスタグラム(@miniaturepoirot)に投稿されているのでファンも多いそうですね。
Q. 講師としては認定コースと中華コースも担当されるぽあろさんですが、講師としてはどんなことを心がけているんでしょう?
質問されたら100%の回答ができるように、仕組みや設計を説明できるように計算をしたり、生徒さんが細かいところもどうなっているかわかるように段ボールで大きな模型を作っていったり、しています。
また、中華コースで作る円卓は、敢えて四本足ではなく三本足にして、足を接着する位置を算出し、安定しやすいような設計にしました。初めての方が作っても、テーブルがちゃんと立つように。
そして原木しいたけもそうですが、見本は「生徒さんが楽しめるように」工夫しています。その時の季節のものを見本にするときもあって、3月は雛飾り・・など。
前のお仕事で、お客様のニーズを考えるという経験をしましたのでレッスンでは(それと同じように)生徒さんの目線で考えるようにしています。
Q. すごい!なんだか理系っぽいですね?
周りからもよく言われますけどねえ。
Q. いや、十分理系でしょう、だからこそレッスンもわかりやすいという声もあるそうですよ。こんなに詳しく説明してくれるなんてすごいって。
Q. なにごとも全力でとことんこだわる、それが周りにも結果喜ばれるという感じですね。 今後は作家としては、どんな作品を作っていかれるんですか?
Q. これからも作品を楽しみにしていますね。
Q. 迷っている方にも気軽に始めていただきたいです。・・・ところで今さらなのですが・・・作家名の「ぽあろ」さんってなにか意味があるんですか?すみません。突然。
やっぱり、ぽあろさんらしい!!!
ぽあろさん プロフィール
日本ミニチュアフード協会 トップアーティスト
日本ミニチュアフード協会 認定講師/スペシャリスト
作品
・BLT STEAKコラボ商品制作
・IPPUDO Parisコラボ商品制作
・築地パラディーゾコラボ商品制作
・蔦屋家電販売・展示
・玉川高島屋販売・展示
・新宿伊勢丹販売・展示
・横浜高島屋販売・展示
・AN IME NYC展示
インタビュー・著 みけ♡
※インタビューの内容の中に、現在の協会のシステムと異なる部分もありますが、
会員さんのお話の内容当時のものです。ご了承くださいませ。