インタビュー

2021.07.18

第11回 日本ミニチュアフード協会会員インタビュー【けいこさん】

日本ミニチュアフード協会会員さんへインタビュー 第11回

樹脂や粘土などでできたミニチュアフード。新型コロナウイルスの感染拡大による自粛生活が続く中、自宅で楽しめる癒やしを求め、これまで以上に世間から注目を集めています。
その作り方を学べる日本ミニチュアフード協会(以下協会)の会員さんも、実は急増中。
本インタビューでは、さまざまな会員さんの魅力を深堀り! 作り始めたきっかけや今後の展望を教えていただきます。

第11回目は、「オリジナリティーに富んだ講座がおもしろい」「丁寧に教えてもらえる」と、生徒さんから人気を集めるけいこさんにzoomを使ってインタビュー。
やさしい色使いとキュートなフォルムの作品が印象的なけいこさんですが、まさに人柄も作品そのもの。初めてお話ししたとは思えない親しみやすさで、楽しく取材させていただきました。
ただ、話せば話すほど、奥深い魅力があらわに! 学生時代はバスケットボールの強豪校でプレイしたスポーツマンだったり、「分からないなりに、挑戦しないとはじまらない!」と、何事も努力を惜しまず取り組まれたりと、信念の強さに引き込まれました。

Q. インスタグラムで作品を拝見しました。やさしい桃色のロールケーキや、形が絶妙な目玉焼きなど、見ているだけで心和みます。まずは、そんな作品を作るけいこさんとミニチュアフードとの出合いについて教えてください。
けいこさん
けいこさん

こんにちは、私がインタビューを受けるとは思いもよらず、驚いています! どうぞよろしくお願いします。
ミニチュアフードとの出合いですが、それはまさに、代表の野津先生の作品との出合いなんです。というのも、私には子どもが二人いるのですが、下の娘が幼稚園の年中に上がった時、これまでより少しだけ生活にゆとりが生まれ「将来、自分の仕事に繋がる習い事をしたい」と思い、色々と調べました。その時、テレビでたまたまミニチュアフードを見かけて興味を持ち、ネットで検索していたら野津さんの作品が出てきて、「なんて可愛いんだろう!」と一瞬で惚れ込み、協会の教室に通うことにしました。

習い始めて数ヶ月後に作った作品

Q. 習い事って、一般的に趣味や娯楽を目的にするイメージが強いのですが、「仕事に繋がる」をテーマに探されたのですね。
けいこさん
けいこさん

私は大学を卒業して結婚するまで一般企業の事務職で働いていました。その時「私は事務作業に向いていないな。本当は何かを表現することが好きなのに…」と、日々感じていたんです。その経験から「自分にしかできない仕事をしたい」という意思を持っていました。協会のHPを見たとき、講座を受講して試験に合格すれば講師になれると知り、すぐに行動しました。
Q. ミニチュアフード作りは手先の器用さが重要ですよね。仕事にしようと思われたということは、美術などの経験があったのですか?
けいこさん
けいこさん

学生時代の私はバリバリのバスケットボール女子でした。小学校から大学までは県内の強豪校で、熱心に頑張っていたんですよ。
Q. えええっ⁈ すみません、ミニチュアフードとバスケットボールが、あまりにもかけ離れているので、驚きを隠せませんでした(笑)。
けいこさん
けいこさん

バスケはもちろん好きでしたが、もともと幼少のころから絵を描いたり、手作りしたりすることも好きでした。社会人になってからも陶芸教室に4年間通い、自分の結婚式の引出物は、お手製のお皿だったんですよ。その時は240枚ほど作りました。
あとは、私が幼いころ両親がプラモデル店を営んでいたんです。今はもうありませんが、お店にあったジオラマをよく見ていたことは覚えています。ひょっとしたら幼いころの記憶が無意識によみがえり、運命を感じたのかもしれないですね(笑)。
Q.それは運命的ですね。そして、スポーツもアートもしっかりと身に付ける器用さに感服します。陶芸の経験があればミニチュアフードも親しみやすそう! 教室に通った感想はいかがでしたか?
けいこさん
けいこさん

想像以上の楽しさでした。初めての作品が完成した時はあまりに嬉しくて、帰りの電車の中でカバンに入っている作品をちょこっと見ては、笑みが溢れてしまって(笑)。公共の場にも関わらず、喜びを抑えきれなかったことを今でも覚えています。
ミニチュアフードについて語り合える仲間ができ、会話はもちろんのこと、技やアイデアを共有する時間も有意義でした。また、育児真っ只中の自分にとってリフレッシュできる場所ができたことも大きなポイントでしたね。


大人気の目玉焼きシリーズ

Q.講座を終えた後は、迷うことなく講師への道を歩まれたのですか?
けいこさん
けいこさん

はい。もちろんです。講師になるためのアシスタントと試用期間、計2年を経て、2018年から正式に協会認定講師として独り立ちしました。今はシステムが変わり、講座を受講して試験に合格すれば、すぐに講師になれますが、私は先輩方がレッスンする姿を目の前で見ることができ、とても勉強になりました。
Q.講師として心掛けていることや、大切にしていることはありますか?
けいこさん
けいこさん

授業の後も、楽しさが募って「もう一つ作りたい!」と、思ってもらえるクラスを目指しています。そのためにも、一人で完成できるように分かりやすい説明を意識しています。また、教材がとても小さいため、細かい部分まで伝える工夫もしています。
協会でオンラインクラスが始まり、私自身も講師を担当していますが、対面と違って直接触って指導できない分、「画面の向こうにいる生徒さんは、どうすれば理解しやすいかな?」と、講義の様子の録画を見直して改善点を探ったり、メモをお渡ししたりするなど、喜んでもらえる授業作りに取り組んでいます。
あとは、どこに行っても「これはミニチュアフードにしたらどうかな?」と常にアンテナを張るようになり、日常に楽しみが増しました。スーパーマーケットや100円均一ショップに行くとついつい癖でネタを探してしまいます。


Q.大変な作業なはずが、とても楽しそうに聞こえてきます。「趣味のクラス」では個性的な題材が話題を呼び、通常の3倍以上の人から申し込みがあったと聞きました。
けいこさん
けいこさん

「和菓子&苔盆栽レッスン(全6回)」のことですね。「盆栽」が渋いテーマなので、生徒さんが集まってくれるか不安でしたが、興味を持ってもらえて安心しました。



Q.海外では日本の伝統美として盆栽が注目を集め、世界中にファンがいるそうですよ。日本貿易振興機構によると日本から海外への盆栽輸出額は年々増加し、2001年には6億4000万円、2016年には80億円になり、その後も伸び続けているそうです。けいこさんの作品もインスタグラムなどで海外向けにアップすると、おもしろいかもしれないですね。
けいこさん
けいこさん

盆栽は、もともとフォルムが可愛いと思っていたんですが、世界でも人気を集めているんですね!ぜひトライしてみたいです。
今回、盆栽を題材に取り上げたのは、「AJC(Arts Japan Crafts)クリエーターズコンテスト2020」のミニチュア部門に出品した作品がきっかけです。桜の木とお花見弁当を組み合わせた作品を出品したのですが、「これを盆栽にしたら素敵なのでは?」と閃き、画像や材料を研究して和菓子と組み合わせました。


Q.なるほど! 桜の木から着想を得たのですね。そしてお花見の作品、インタビュー前にけいこさんのインスタグラムで拝見し、繊細で淡い色の桜と、お弁当との組み合わせが愛らしくて反射的に「いいね!」をクリックしちゃいました。写真の撮り方も雰囲気があり、「さすがセンスのある方は違うな」と…。そして、コンテストの結果もお尋ねして大丈夫ですか?
けいこさん
けいこさん

ありがたいことに入賞し、東京都美術館で開催された「AJCクリエイターズコレクション展」に展示していただきました。自分の作品が美術館で展示されるだなんて想像したこともなかったのでとても光栄です。
写真は苦手だったので、協会が不定期で開催しているカメラ講座に参加して勉強したんですよ。


Q.カメラ講座があるのですね。ミニチュアフードは、小さい分ピント合わせが大変なので、皆さんどうやって撮影されているのか疑問でしたが、謎が解けました。さて、大反響だった「和菓子&苔盆栽レッスン」ですが、実際に開講されてみていかがでしたか?
けいこさん
けいこさん

面白いアイデアを加えて作品を完成させる生徒さんや、レッスン後に作品をアレンジしてインスタにアップしてくださる方もいて、私自身、良い刺激をたくさん受けました。また次のカリキュラムも考えているので、気になる方はチェックしていただけたら嬉しいです。


Q.「好きなことを仕事にしたい」と明確な目標を立て、その夢を叶えられたけいこさん。今後の新たな目標や展望はございますか?
けいこさん
けいこさん

精一杯愛情を込めてレッスンを作り、生徒さんに楽しんで貰えたら幸せです。そのためにも素材や色の研究を重ね、皆さんにびっくりしてもらえる〝新しいもの〟を作り出したいです。
そして最近は「いろいろな人に作品を見ていただきたい。知ってもらいたい」という思いも芽生えました。講師になるまでパソコンの使い方はもちろん、インスタの投稿方法すら知らなかった自分がこんな風に思えるのはミニチュアフードのおかげです。
最初は何事も自信がないものですが、これからも変わらず「分からないなりに、挑戦しないと始まらない」をモットーに、楽しみながら前進していきたいです。

オンラインで楽しむ「ミニチュアフードコレクション」で販売中の作品

子育てをしながら自分の夢を叶え、苦手なこともあきらめず、挑戦し続けるけいこさん。彼女の人としての魅力に惹かれ、気付けば1時間以上もお話に聞き入ってしまいました。

忙しい日常の中で、自分の夢にかける時間を後回しにしてしまう人は多いのではないでしょうか? 私もそんな一人です。気付いたらあっという間に一日が終わり、自己投資(自分のための勉強)の時間を持てないまま、疲れ果てて眠ってしまう日々…。
そんな私がけいこさんのお話を聞いていて感じた成功の秘訣は、「明確な目標を持つこと」「苦手意識を払拭し、努力を惜しまないこと」でした。

そんなけいこさんですが、最近、他のお仕事をするかも?という機会が訪れたそうです。その時、「ミニチュアフード以外はやっぱり考えられない。自分はこれを極めていきたい!」と、思いを改めて確信したとのこと。決意を新たにしたけいこさんが、今後どのように飛躍されるのか楽しみです。
けいこさんさんプロフィール
日本ミニチュアフード協会 認定講師/スペシャリスト

東京都在住(生まれも育ちも東京)。2015年4月に協会のレッスンに参加。その後アシスタントを経て2018年から認定講師。認定レッスン終了者向けのオリジナルカリキュラムのレッスンが人気。

●「ミニコレ」で作品も販売中
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●作品や近況は下記のインスタグラムアカウントでご覧いただけます

インタビュー /末永朋子
広島を拠点に全国各地を取材し、執筆やイラスト制作を行う。モットーは、受け取った人の未来が、現在より愛に満ち、豊かになる情報発信。

※インタビューの内容の中に、現在の協会のシステムと異なる部分もありますが、
会員さんのお話の内容当時のものです。ご了承くださいませ。


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